Excelマクロ、VBA

ExcelマクロとVBA入門⑦:プログラミングの3つの基本構造

こんにちは、はやぶさです。

日々ExcelやPythonを使って、業務を効率化しています。

前回のExcelマクロとVBA入門シリーズでは「定数」の重要性について深掘りしました。今回はその続きとして、「プログラミングの基本構造」にスポットライトを当てて深堀りしていきます。

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プログラミングが背景にあるインターネットサービス、人工知能、スマートフォンアプリ、ゲームなど、我々の生活を豊かにするさまざまな技術。

これらがどれほど複雑に見えても、実は3つの基本構造に基づいて構築されています。

この記事では、プログラミングの世界における3つの基本構造「順次進行」、「条件分岐」、「繰り返し処理」に焦点を当て、それぞれの概念を深く掘り下げます。

これらの基本構造は、どんなに複雑なプログラムも支える土台となり、その理解はプログラミングスキルを根本から強化します。

VBAを用いたプログラミングスキルをさらに伸ばしたい方々へ、この記事が深い洞察と実践的な知識を提供し、業務の更なる効率化へと繋がることを心から願っています。

プログラミングの基本構造とは?

プログラミングの基本構造とは、コンピューターに対する指示を効率的に記述し、プログラムの流れを管理するための重要な概念です。

これらの構造を用いることで、プログラムの動作をシンプルでありながら柔軟に構築することが可能です。

基本的に、プログラムは「順次進行」、「条件分岐」、「繰り返し処理」の3つの主要な構造に従って動作します。

これらを組み合わせることで、より柔軟で複雑な処理を実現できます。

  • 順次進行: コードが記述された順番に従って一連の命令を上から下へと実行する、最も基礎的な形式です。
  • 条件分岐: 特定の条件に基づいて異なるアクションを選択することで、プログラムに柔軟性と動的な振る舞いをもたらします。
  • 繰り返し処理: 特定の条件が満たされるまで、または指定された回数だけ、同じコードブロックを反復実行し、作業の自動化や反復作業を容易にします。

インターネットサービス、人工知能、スマートフォンアプリ、ゲームなどの複雑な処理はこれらの基本構造を組み合わせて開発されています。

次のセクションでは、これらの基本構造についてさらに詳しく解説し、具体的な使用例を紹介します。

順次進行

順次進行は、プログラムが記述された順番に従い、命令を一つずつ実行する基本的なプログラミング構造です。

この方法により、プログラムは書かれた通りに処理Aから処理B、そして処理Cへと、一連の命令を順番に実行します。

これは、条件分岐や繰り返しといったより複雑なプログラミング構造を構築するための基礎を形成します。

特徴

  • 直線的な実行: コードは上から下へと書かれた順に実行されます。
  • 分岐やループがない: 一連の命令が、条件分岐や繰り返し構造を使わずに順番に実行されます。

コード例

Excel VBAでは、マクロや関数内に複数の命令を順に記述し、ユーザーがマクロを実行したり関数を呼び出したりする時に、これらが順次実行されます。

順次進行を理解することは、プログラムの流れを理解することです。

これは極めて重要なもので、条件分岐や繰り返し処理の理解にも不可欠です。

条件分岐

条件分岐は、プログラム内で特定の条件に基づいて実行経路を変更する基本的なプログラミング構造です。

この構造を利用することで、条件が真(True)または偽(False)に応じて異なるアクションを実行することが可能になります。

Excel VBAでの実装には、If文やSelect Case文がよく使用されます。

条件分岐を用いることで、「ある条件を満たす場合には処理Aを、満たさない場合には処理Bを実行する」という論理的な分岐をプログラムに組み込むことができます。

例として、点数に応じて「優」「良」「可」などの成績を判定し、表示する処理があります。

特徴

  • 条件に応じた実行: 条件式の評価結果に基づき、異なるコードブロックを実行します。
  • 複数条件の効率的処理: ElseIfやSelect Caseを使用して、複数の条件を効率的に処理します。

コード例

この例では、試験点数に基づいて異なる成績を表示することで、条件分岐の動作原理を示しています。

点数に応じたIf文の評価を通じて、それぞれの条件に対応する成績がMsgBoxによって表示されます。

条件分岐を活用することで、さまざまなシナリオに基づいたプログラムの挙動をコントロールできるようになります。

これにより、実世界の多様な問題を解決できる柔軟な仕組みを構築できます。

繰り返し処理

繰り返し処理は、特定のコードブロックを複数回実行することで、コードの効率化と作業の自動化を実現するプログラミングの基本的な概念です。

Excel VBAでは、様々な形式の繰り返し処理がサポートされており、決められた回数や特定の条件を満たすまで作業を自動で行うことができます。

具体的には、For…Nextループ、For Each…Nextループ、Do While…Loop、Do Until…Loopなどがあります。

この概念は、例えばExcelシートのA1セルからA10セルまでに1から10までの数字を順に入力するなど、一連の作業を効率的に自動で繰り返し行う際に非常に有効です。

特徴

  • 回数指定の繰り返し: For…Nextループを使用して、指定された回数だけ特定の操作を繰り返します。
  • オブジェクト集合の処理: For Each…Nextループを利用して、配列やコレクションなどのオブジェクト集合を順に処理します。
  • 条件指定の繰り返し: Do While…LoopやDo Until…Loopにより、特定の条件が満たされるまで、または条件が満たされている間、繰り返し操作を行います。

コード例

この例では、For…Nextループを使用してExcelシートの1列目に1から10までの数値を入力しています。

ループを利用することで、コードの記述量を減らし、作業を効率的に完了させることが可能です。

繰り返し処理は、様々なシナリオにおいて欠かせない要素です。

この機能を用いなければ、必要な操作をすべてコードに直接記述する必要が生じ、これは現実的なアプローチとは言えません。

繰り返し処理はプログラムの効率性とメンテナンス性を大きく向上させる重要な要素となります。

まとめ

この記事を通じて、プログラミングの「基本構造」について深く掘り下げてきました。

私たちが日常使用しているパソコンやスマートフォン内の複雑なプログラムも、実はこれらの基本的な構造の組み合わせによって構築されています。

キーポイント

  • 基本構造とは?: プログラムの流れを管理し、柔軟な動作を可能にするための核となる概念です。プログラムは、「順次進行」、「条件分岐」、「繰り返し処理」という3つの基本構造を通じて機能します。
  • 順次進行: コードが書かれた順に従って命令を実行する、最も基礎的な構造です。
  • 条件分岐: 特定の条件に応じて異なるアクションを選択し、プログラムに柔軟性とダイナミックな振る舞いを提供します。
  • 繰り返し処理: 特定の条件が満たされるまで、または特定の回数だけ同じ操作を繰り返し実行し、自動化や反復作業を容易にします。

プログラミングは学習と実践の繰り返しです。諦めずに継続することで、やがては複雑な問題も解決できるようになります。

この記事が、Excel VBAの世界への興味をさらに深め、日々の作業を効率化するためのツールとしてExcelマクロとVBAを活用する一助となることを願っています。

はやぶさ
中小企業の中間管理職をしており、ExcelマクロやPythonを活用して業務の自動化に取り組んでいます。

今働いている職場を、ITの力でより良い環境にできるよう、知識や経験を共有していきたいと考えています。